【韓国】慶應女子が世界で人気のレースドローンを自作してみた#01

2017.1.23

これまでドローンの世界は男性が大多数だったが、この状況も数年で大きく変わるかもしれない。女性のドローンパイロットが少しずつではあるが増えているからだ。
ドローンレースも例外ではなく、海外では女性FPVドローンレーサーが増えてきている。
そんな中、ドローンレースに参戦してみたいと名乗り上げた日本の女子大生がいる。慶應義塾大学SFCの遠藤澄絵さんだ。
慶應大ドローンレースチーム「KART」広報担当の遠藤さんだが、「自分でもレースドローンを作って飛ばしてみたい」という思いを語ったのが発端となり、自分のレースドローンを作ることに。

日本初の女子大生ドローンレーサー!?

FPVレースドローンを自分で作ってみたいと語った遠藤澄絵さんFPVレースドローンを自分で作ってみたいと語った遠藤澄絵さん

この企画に協力してくれたのが韓国の新進気鋭のレースドローンブランド「AstroX」の代表Boohwan Jeonさんだ。

「AstroX」の代表、Boohwan Jeonさん とても気さくな方だ「AstroX」の代表、Boohwan Jeonさん とても気さくな方だ

AstroXは、Jeonさんが2015年に立ち上げたレースドローンブランド。ドバイで今年開催されたドローンレース世界大会「World Drone Prix」フリースタイル部門で優勝した韓国の12歳パイロット、Kim Minchanさんのチームエンジニアを務めた。もちろんMinchanさんが大会で使用したのはAstroXの機体だ。

「World Drone Prix」フリースタイル部門で優勝した韓国の12歳パイロット、Kim Minchanさん「World Drone Prix」フリースタイル部門で優勝した韓国の12歳パイロット、Kim Minchanさん

Minchan効果もあり世界中で人気急上昇中のAstroXのフレームは、日本で陶芸を学んだJeonさんの哲学に基づき、自然の流線型を取り入れた洗練された丸みのあるデザインが特徴だ。

自然な丸みが特徴のAstroXフレーム自然な丸みが特徴のAstroXフレーム

韓国、シンガポール、米国、マレーシア、フィリピンなどで販売されているフレームだが、日本でもこのほど GoldStones が代理店となり国内で入手できるようになった。
さて、自分のレースドローンを作るため韓国に飛んだ遠藤さんが訪れたのは、ソウル南部に位置するAstroXの工房。ここでレースドローンを自作する。

ソウルにあるAstroXの工房ソウルにあるAstroXの工房

といっても、遠藤さんがレースドローンを自作するのは今回が初めて。Jeonさんの厳しい手ほどきを受けながら作っていくことに。ちなみにJeonさんは大学院時代に日本に留学にしていたということもあり、日本語はペラペラだ。

FPVレースドローン自作 AstroX編

以下、AstroX 210mmサイズの機体をベースにモーターやフライトコントローラー(FC)を搭載し、完成させる工程を10ステップに分けて紹介する。昨年公開したFPVレースドローンの自作企画第一弾のアップデート版としても参考にしていただけるはずだ。(FPVレースドローン自作企画第1弾はこちら:http://ja.catalyst.red/articles/fpvdrone
AstroXのフレームは、配電盤(PDB)がセットになっており、初心者でも作成しやすいように配慮されている。これからFPVレースドローンを自作してみたいというひとにオススメのフレームだ。

10ステップは次の通り。前編ではステップ5まで紹介する。

・ステップ1 配電盤にケーブルをハンダ付け
・ステップ2 配電盤とFCをつなぐ
・ステップ3 バッテリーコネクタのハンダ付け
・ステップ4 ランディングギアの装着
・ステップ5 アンプ(ESC)をハンダ付け
・ステップ6 モーターのマウント&ケーブルの接続
・ステップ7 FPVカメラのマウント
・ステップ8 VTXとRadio受信機をマウント
・ステップ9 ESCのコンフィグレーション(設定)
・ステップ10 FCに最新プログラムをロード&PID/Rateチューニング

準備するもの

・AstroXフレーム 210mm PDB付属(現在、210mmのほか230mmのサイズが購入できる)
・モーター ※AstroX Motor 2205 2300kv
・アンプ(ESC)※AstroX ESC 20A
・FC ※SP F3
・FPVカメラ ※AstroX FPV Camera
・VTX (ビデオ送信機)
・Radio受信機
・プロポ(コントローラー)
・FPV映像受信機(モニター/ゴーグル)

ステップ1 配電盤にケーブルをハンダ付け
AstroX210mmの箱を開けると、以下のようにパーツが入っている。

AstroX 210mm のボックスの中にはこれらのパーツが入っているAstroX 210mm のボックスの中にはこれらのパーツが入っている

まず配電盤にケーブルをハンダ付けしていく。

配電盤(AstroX V2 PDB)配電盤(AstroX V2 PDB)

配電盤にハンダ付けするケーブルは、バッテリーからの電源供給、FPVカメラへの電源供給、FCへの電源供給、FCへのシグナル線、Radio受信機への電源供給となる。写真を参考にしてほしい。

配電盤へのケーブルハンダ付けの例配電盤へのケーブルハンダ付けの例

大学の授業でハンダ付けをしたことがあるという遠藤さん、Jeonさんのアドバイスとヘルプを受けながらなんとか配電盤にケーブルをつけることができた。

大学でハンダ付けをやったことがあるという遠藤さん しかし手つきは危ない大学でハンダ付けをやったことがあるという遠藤さん しかし手つきは危ない

ステップ2 配電盤とFCをつなぐ
配電盤にケーブルをつけたら、次はそれらのケーブルの一部をFCにハンダ付けする。
今回使用するFCは、32ビットの「SP F3」。トップレーサーも使用するハイクオリティFCだ。
この配電盤からFCには、5Vの電源供給、そして各ESCのシグナル線を接続する。

PDBをマウントした状態PDBをマウントした状態

ハンダ付けが完了したら、FCをマウントする。

FCがマウントされた状態FCがマウントされた状態
写真では見にくいが、配電盤からFCの裏側にそれぞれケーブルが接続されている。

ステップ3 バッテリーコネクタのハンダ付け
次はバッテリーコネクタをハンダ付けする。
付属しているコネクタとコネクタ固定パーツをハンダ付けする。

コネクタと固定するためのパーツをハンダ付けするコネクタと固定するためのパーツをハンダ付けする

写真にあるようにコネクタが前方を向くようにするのがJeonさん流のやり方。こうすることで、ボディに開けた空洞部分からの空気が流れやすくなるという。

Image title

ステップ4 ランディングギアの装着
付属パーツのランディングギアをアーム部分に装着する。

ショックを吸収するにデザインされたランディングギアショックを吸収するにデザインされたランディングギア

AstroXのランディングギアは、ショックを吸収するデザインになっているのが特徴だ。

Jeonさんに教えてもらいながら少しずつレースドローンを作っていくJeonさんに教えてもらいながら少しずつレースドローンを作っていく

ステップ5 アンプ(ESC)をハンダ付け
今回使用するESCはAstroX ESCだ。
まず、ESCを覆っているビニールを剥がし、3本の黒いケーブルをはずす。
そのままでも使えるが、ケーブルが長過ぎるので、はずしてモーターからでているケーブルをESCに直接ハンダ付けする。

右側のESCのようにビニールをはがし、ケーブルをはずす右側のESCのようにビニールをはがし、ケーブルをはずす

ESCのもう一方からでている電源供給の赤と黒のケーブルは、配電盤にハンダ付けする。
別の細目の白と黒のケーブルは、配電盤の中心にあるピンに挿す。

赤と黒のケーブルは、配電盤にハンダ付けする赤と黒のケーブルは、配電盤にハンダ付けする

ESCの各ケーブルがハンダ付けできたら、ヒートシュリンクでカバーする。

ESCをヒートシュリンクでカバーESCをヒートシュリンクでカバー

ここで前編は終わり。後編では、モーターマウントから機体を完成させ、実際に飛ばすところを紹介したい。遠藤さんが自作したドローンは果たして飛ぶのかどうか、そして女子大生初となるドローンレーサー誕生となるのか、ご期待ください。
参考サイト
・FPVレースドローン自作の定番記事(2015年版)
http://ja.catalyst.red/articles/fpvdrone
・AstroX公式Facebookページ
https://www.facebook.com/astroxfpv/?fref=ts
・AstroX日本代理店 GoldStones サイト
http://www.goldstones-japan.com/

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慶應女子が世界で人気のレースドローンを自作してみた 韓国AstroX 前編

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