【ベトナム】南国のドローントリップの魅力

2017.1.20

CATALYST編集部自ら実践したベトナムでのドローントリップを通じて、ドローン空撮の方法やバッテリーの持ち運びなどについての注意点をお伝えする。

ベトナムへドローントリップ

bevietnaドローンを持って旅に出る「ドローントリップ」をやってみたいというひとは多いはず。

ただ、海外にドローンを持っていけるのか、どうやってもって行くのか、などいろいろとハードルがありそうで、なかなか最初の一歩を踏み出せないひとも多いのではないだろうか。

そこでCATALYST編集部自ら実践したドローントリップを通じて、ドローン空撮の方法やバッテリーの持ち運びなどについての注意点をお伝えしたいと思う。

今回は筆者が2015年8月に行ったベトナム南部の「ロック・ウォーター・ベイ」へのドローントリップを事例に紹介したい。

ロック・ウォーター・ベイはベトナム最大の商業都市ホーチミンから西に約200kmのところに位置するリゾート地だ。
交通手段はバスしかなく、しかも片道4時間かかることから、ここに行ったことがある日本人はほとんどいないだろう。

Image titleホーチミン市内はバイクと車のけたたましいクラクションの音であふれている

Image titleロック・ウォーター・ベイ・ホテルからの眺望 ホーチミン市内の喧騒から逃れるのにちょうどよい

筆者が住むシンガポールからホーチミンまでは飛行機で約2時間。格安航空ジェットスターなどを使えばフライト代は1万円代に収まる。

今回のドローントリップでは、DJI社の「Phantom3 Professional」 とImmersionRC社のレース用ドローン「Vortex」の2機を持っていった。

Phantom3は専用バックパックの梱包材を入れた旅行用キャリーケース(飛行機内持ち込み可能サイズ)で、Vortexは専用ハードケースで持ち運んだ。

Image titleドローン2機と周辺機器を持ち運んだドローントリップバッグ

バッテリーは必ず機内持ち込み

持ち運びに関して注意すべきはドローンのリチウムポリマー(LiPo)バッテリーだ。
過去に発火事故などあったことから、持ち込みに制限がかけられている。航空各社それぞれに規則があるので、旅行前に確認することを勧める。

それほど神経質にならなくてもよいが、原則としてバッテリーはカウンターで預ける荷物ではなく、手荷物で機内に持ち込む。発火した場合に素早く対処するためだ。

国際航空運送協会(IATA)の危険物規定では、LiPoバッテリーをワット時定格量(Wh)で制限を設けている。
規定では、LiPoバッテリーを「100Wh未満」「100Wh以上、160Wh未満」「160Wh以上」に分け、100Whは持ち込み制限なし、100Wh以上160Wh未満は2個まで、160Wh以上は持ち込み不可としている。

この規定に従えば、Phantom3 ProfessionalのバッテリーWhは68Whなので、持ち込みに制限はない。

航空各社にはそれぞれのルールがあるが、それらの基本はIATAの規定なので、上記のルールに従っていれば問題はないだろう。実際、シンガポールからホーチミンへのフライトでは、すんなりとセキュリティチェックを済ますことができた。

おもしろい映像を撮るにはロケーション・ハンティングが重要

ホーチミンに到着後バスに乗り換え、ロック・ウォーター・ベイに向かった。ホーチミンから30分も走れば、のどかな田園風景が広がる。
8月と夏まっただ中の空の吸い込まれそうになる青色が印象的だった。

Image titleバスの中から見える夏空

Image titleバス休憩所にて撮影

途中休憩をはさみ4時間かけてロック・ウォーター・ベイに到着。通常の旅行なら、ホテルにチェックインして一休みというところだろうが、今回はドローントリップなので、そうはいかない。チェックイン後、荷物をひとまず部屋に置いたらロケーション・ハンティングだ。

Image title海と空の青色が空撮意欲をそそる

ドローンでどの場所をいつどのように撮影すれば、おもしろい映像が撮れるのか考えながら散策する。
今回は幸運なことに、徒歩20分くらいのところで撮影にほどよい廃墟を見つけた。さらに別方向に誰もいないビーチを見つけたので、そこを空撮することにした。

Image titleロケハンで見つけた廃墟

Image title誰もいないビーチとVortex

これだけは覚えておきたいドローン(Phantom3)のカメラ設定

空撮で気を付けたいカメラ設定をPhantom3の例で紹介しておきたい。

仕事で空撮をする場合はクライアントの要望に沿ってカメラ設定を変える必要があるが、プライベートで空撮する場合は、後の編集のしやすさを念頭においた設定にしておくのが好ましい。

Phantom3 Professionalは4K映像が撮れるが、編集するパソコンのスペックによってはフルHD(1080p)の方がよい。

例えばMacBookAirで4K映像を編集しようとすると、フリーズする可能性が高いからだ。最低でもMacBookPro並のスペックはほしいところだ。ちなみに筆者のMacBookProは2008年Lateモデルなので、プロセッサの処理速度が遅く4K映像の編集はまったくできない。そのため4K映像編集を目的として、MacProを購入したほどだ。
ただMacProを持ち歩くわけにはいかないので、現場での簡易編集用としてiPad Air2を持ち歩いている。

このほか気をつけたいポイントはISO、シャッタースピード、ホワイトバランス、EV値などだ。特にPhantom3ではISOを高く設定すると映像にノイズが入りやすいので注意が必要だ。
ノイズをできるだけ減らすには、最も低いISOで撮影するのが鉄則だ、Phantom3では100〜3200まで設定できるが、極力100に設定しておくのが好ましい。

ただし、日差しが強い場合、光量が増し映像が白飛びしてしまうことがよくおきるので、EV値をゼロ周辺に戻す必要がある。EV値とは、露出値を表すもので、−1、0、+1などと表示されている。
白飛びを防ぐには、若干アンダーで撮るのが望ましいので、−0.7か−0.3になるようにする必要がある。少し暗くても編集段階で明るさを増すことができるので、問題はない。

EV値は、ISOとシャッタースピードを変えることでコントロールできる。
ただISOは極力低くしておきたいので、シャッタースピードでコントロールするしかない。EV値が+2など高い場合は、シャッタースピードを早めて、光量を下げ、EV値をゼロ周辺に戻す。
一眼レフカメラの場合は、F値をコントロールすることで、EV値をコントロールできるが、Phantom3ではできないので、シャッタースピードの変更に頼るしかない。

基本これらの設定ができていれば、映像はしっかり撮影できるはず。あとは飛行テクニックにかかってくる。飛行テクニックの練習については、別記事にて紹介したい。

空撮映像をその場でサクッと編集したいならこのアプリ

一連の設定で撮影した映像をその場で編集してYoutubeやFacebookにアップロードしたいと思うはずだ。ただ、映像編集をしたことがなく、編集方法が分からないというひとは多い。

そこで、音楽付きでサクサクと自動で映像編集してくれるiPadアプリ「Replay」を使うことをオススメする。
多くの場合、映像編集では音楽を挿入し、音楽のビートに合わせて映像を編集していく。
このビートに合わせて編集するという作業が非常に手間がかかってしまうため、素人にはハードルが高かった。

しかし、Replayを使うと、音楽を選択し、使いたい映像を選ぶだけで、音楽のビートに合わせて映像を編集してくれる。完成動画が720pでしか出力できないが、Facebookですぐシェアしたい場合は720pで十分だろう。

Replayで編集した映像は以下のようになる。動画移行時にエフェクトがかけられているのがお分かりかと思う。
ちなみに、この動画ではレース用ドローンVortexにGoPro hero4 Silverを載せて撮影したものだ。レース用だが、筆者個人的にはPhantomではできないすばやい動きができるため、映像表現の拡張ツールとして空撮に使っている。

これまで大変な労力がかかっていた空撮だが、テクノロジーの発展で、誰でも簡単に空撮して、その映像をその場で編集し公開することまでできるようになった。
海外では、多くの若者がドローントリップをして、クリエイティブかつエキサイティングな映像をアップしている。
今回紹介したように、ドローントリップのハードルは高くない。ぜひドローンを持って旅に出てほしい。

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