エクスポネンシャル・ジャパンー日本から10億人に向けたイノベーションを!

2017.1.20

UberやAirbnbなど短期間でエクスポネンシャル(指数関数的)な成長を遂げた企業。このような企業の多くがシリコンバレー発なのはなぜか。日本からなぜグローバルに活躍する企業が出てこないのか。
その理由の1つが、エクスポネンシャル思考にあるかもしれない。
エクスポネンシャルとは指数関数的という意味だが、シリコンバレーにある「シンギュラリティ大学」ではネットワーク化された世界においてものごとが起こるスピードを示す言葉として使われている。
たとえば、ネットワーク化された世界のサービスを考えた場合、ユーザー数や売り上げは線形(リニア型)ではなく指数関数的に増加していくということだ。UberやAirbnb、Amazonなどがその好例だろう。
この「エクスポネンシャル」というコンセプトを広め、UberやAirbnbのように世界にインパクトを与えるイノベーションを日本から起こそうと奮闘する組織がある。それは、シンギュラリティ大学の卒業生、そしてその有志が創設した「エクスポネンシャル・ジャパン」だ。
エクスポネンシャル・ジャパンとはどのような組織で、どのような活動をしているのか。日本からエクスポネンシャル・イノベーションを起こす方策と活動を創設メンバーに聞いた。

エクスポネンシャル・イノベーションを日本から起こす

Image titleエクスポネンシャル・ジャパン代表のジョバン・レボレド氏
「日本はエクスポネンシャル・テクノロジーで世界のリーダーになれる。」

と日本の可能性を説くのは、エクスポネンシャル・ジャパン代表のジョバン・レボレド氏だ。
メキシコ出身でJICA研修員など経て金沢大学で博士号、米ルイスビル大学でMBAを取得、ロボティクスや人工知能に関する分野で数々の起業経験を持つジョバン氏。日本、シリコンバレー、メキシコで多くのベンチャー企業のアドバイザーも務める。

ジョバン氏はシンギュラリティ大学のグローバル・ソリューション・プログラム(GSP)に第一期生として参加。この経験がきっかけとなり、日本からイノベーションを起こす取り組みを始めたという。
ジョバン氏は、日本からイノベーションを起こすには、マインドセット(考え方)をリニアからエクスポネンシャルに変えることが重要という。

シンギュラリティ大学が説く「エクスポネンシャル思考」を叩き込むということだ。
エクスポネンシャル思考とは、ネットワーク時代に特に強まったエクスポネンシャルな性質を理解しながら、さまざまテクノロジーを活用し少なくとも世界の10億人に影響を与えるようなソリューションを生み出す思考のことだ。

この思考になれば、エクスポネンシャルなイノベーションを生み出すことが可能になる。特に、日本はロボティクスなど先端分野における要素技術が高く評価されていることを考えるとその可能性は十分にあるという。

Googleのラリー・ペイジ氏にも気軽に連絡が取れるゲートウェイへ

世界の10億人にインパクトを与えるエクスポネンシャル・イノベーションを日本から起こすべく奮闘するエクスポネンシャル・ジャパン。

このほどソニーをパートナーに迎えシンギュラリティ大学の「Global Impact Challenge(グローバルインパクトチャレンジ)」を日本で初めて開催することが決まるなど、さまざまなプレーヤーを巻き込んだものになっている。
エクスポネンシャル・ジャパンの創設メンバーの1人であり、シンギュラリティ大学エグゼクティブプログラムに参加した齋藤和紀氏が、今後の活動計画・構想について明らかにしてくれた。

その1つが「シンギュラリティ大学東京チャプターの運営とゲートウェイ化」だ。
シンギュラリティ大学は、卒業生らが中心となりシンギュラリティ大学のミッションをローカルレベルで普及させるチャプター(支社)を世界中で設立している。日本ではこのほど、ジョバン氏がアンバサダーとなり「東京チャプター」が設立されたばかりだ。

齋藤氏は、チャプター運営を通してエクスポネンシャル・ジャパンをシンギュラリティ大学へのゲートウェイにしたいと語る。
「シンギュラリティ大学は、Googleのラリー・ペイジ氏が自転車で気軽に来るような環境で、とてもコアなコミュニティです。そのコミュニティにアクセスできるチャプターを日本で運営する意味は大きいと思います。」

このチャプター運営・ゲートウェイ化に合わせた「ハブ化」構想もある。
世界のさまざまな企業のネットワークがシンギュラリティ大学に集まっており、そうした企業が日本にコンタクトを取るときのハブとして機能させるというもの。また、日本のイノベーターが世界の革新的な企業にアクセスしたいときにも、エクスポネンシャル・ジャパンを通して簡単にアクセスできるようにしたいという。

また日本国内でのエクスポネンシャル・テクノロジーを育てるための「ラボ」を創設することも構想中だ。
これは、シンギュラリティ大学が重要視するグローバルレベルの課題「グランドチャレンジ」を基に、10億人へのインパクトを出発点として社会問題を定義し、それらの課題を解決するために最新テクノロジーを学際的に研究、仮説検証し、最後まで面倒をみることのできるラボを創設する構想という。

エクスポネンシャル・ジャパンの活動はまだ始まったばかりだが、すでに多くのイノベーターや識者が注目するようになっている。今後もさまざまなプレーヤーを巻き込み、エクスポネンシャル・イノベーションに向けたムーブメントをつくりだす台風の目になるのは間違いないだろう。

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