ストックフォトで実現した会社に縛られない働き方

2017.2.3

毎朝、定時に出社し、夜遅くまで残業。自分の時間、家族との時間はほとんどない。選択肢はこれしかないのだろうか?世の中の変化とともに登場している新しい働き方を紹介する。

激務のサラリーマン時代とストックフォトとの出会い

毎朝ギュウギュウ詰めの満員電車で定時に出社し、夜遅くまで残業。家族との時間だけでなく、趣味の時間もほとんどない。忙しい毎日のなか、ふと「こんな生活がいつまで続くのだろう?」と暗い気持ちになるひとは多いのではないだろうか。

忙しすぎるとついつい視野が狭くなってしまう。しかし、実は世の中はこれまでにないスピードで変化しており、「働き方」も大きく変わってきているということを読者に伝えたい。

ここ数年で、知識・スキルを多角化しながら自分の働き方を変え、充実したライフスタイルを実現しているひとは増加している。

今回、残業を含め月300時間働いていた会社を辞め、家族中心の働き方を実現した酢谷智昭さんのストーリーを紹介したい。

現在、酢谷さんはもともと趣味だった写真で生計を立てているが、彼のビジネスモデルは広告や雑誌向けに写真を撮って収入を得るといういわゆるプロ写真家のものではない。収入の柱はストックフォトの販売だ。

 酢谷智昭さん

ストックフォトとは、ウェブメディアや紙、映像などさまざまなシーンで使用する素材を一般ユーザーやプロ写真家から購入できるプラットフォーム。
ストックフォトサービスに自分が撮影した写真をアップロードしておけば、誰かがその写真を購入したときに、その売り上げの一部が写真撮影者の収入になるという仕組みだ。
海外では「Shutterstock」「iStock」などが有名なサービス。

現在、酢谷さんは日本のストックフォトサービスの草分け「PIXTA」を活用し、好きなことで生計を立て、充実したライフスタイルを実現している。

しかし、2年前までは都内の企業に勤める多忙な会社員だった。

「以前はウェブ関連の会社に勤めていて多いときでは月300時間、働くこともありました。
そのときは収入面で安定していたのですが、家族と過ごす時間がほとんどなく、その状況を変えたいという気持ちはありました。
そんななか、趣味の写真で収入を得ることができるという記事を読んで、少しずつPIXTAに写真を出し始めるようになりました。これが2015年2月のことです」

もともと写真好きだったことに加え、研究熱心な性格が功を奏し、ストックフォトを始めて約10カ月で独立する決心がつくほどの金額を得ることができるようになっていたという。

ストックフォトでの成功と大きく変わった働き方

多くのひとが「稼ぐのは難しい」というストックフォトで、なぜ酢谷さんは短期間に成功できたのか。
そこには、マーケットのニーズを汲み取った「売れる」写真を撮るための努力、PIXTA担当者との信頼関係、そして酢谷さんの妻
咲良さんの協力がある。

「もともとひとの自然な表情やシチュエーションを撮るのが好きだったのですが、それだけでは売れません。
売れるようにするためにPIXTA担当者の方からいただいたアドバイスを考慮して、ストックフォトに求められる要素を入れるようにしました。
こうすることで少しずつ売れるようになっていきました。
このこともあり、同じ会社ではありませんが、PIXTAさんとの距離は不思議と近い感じがして安心感があります。
この信頼感があったからストックフォトでやれると自信がつきました」

PIXTAの酢谷さんの作品ページには多くの女性の人物画像がある。実はこの女性、一般のモデルではなく酢谷さんの妻咲良さんだ。

ピクスタ

咲良さんはモデルをこなしながら、写真のレタッチ作業を担当。
酢谷さんと同じくもともと写真好きだったこともあり、協力するのは自然な流れだったという。
さらに、PIXTAが最近始めた七五三や
成人式、誕生日といった特別な日の出張撮影サービスfotowaでも2人そろって撮影に出かけている。
保育士の資格を持つ
咲良さんは子供とのコミュニケーションが得意で、子供がいる家族の写真撮影では好評を得ている。

「夫婦で一緒に仕事ができるというのは幸せな時間」というほど、酢谷さんにとってストックフォトがもたらした働き方の変化は大きなものだ。
また、家族との時間を考え自分たちのペースで仕事ができるのも良い変化という。
酢谷さんが前職を辞めストックフォトに専念することを後押ししたのも
咲良さんの支えがあったから。

ピクスタ自宅での撮影風景

このように自由で充実した働き方を実現した酢谷さん。一方で、写真が必ず売れるという保証はなく、収入面での心配はあるという。
ただ「責任を持って自分たちで企画・準備・撮影していくことが楽しみでもある」と前向きだ。

「今後はストックフォトの仕事を増やしながら、より時間と収入が豊かになるよう努力していきたいです。
サラリーマンだと収入を2倍、3倍にするのは難しいですが、いまの働き方だと、保証はないけど正しい方向で努力すれば、それが可能です」

酢谷さんのようにストックフォトを収入の柱として生活しているひとはまだ少ないが、会社に勤めながらストックフォトで副収入を得るなど、自分のビジネスモデルを多角化する動きは高まっている。
こうした需要を反映して、PIXTAのようなストックフォトのほかにも、得意なこと・好きなことを生かして収入を得られるプラットフォームはどんどん増えている。

世の中が加速度的に変化し、5〜10年前には考えられなかったような働き方・ライフスタイルが実現できるようになったいま、それを実行しない手はないだろう。

取材・執筆 :

シゲキ的?

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ピクスタ

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