人工知能の世界的権威レイ・カーツワイル氏来日 人類はクラウドにつながり不死身に

2017.1.20

人工知能が人類の能力を超える境界点「シンギュラリティ」を提唱し、その概念を世界に広めた人工知能の世界的権威レイ・カーツワイル氏が来日。
2016年9月28日ワークスアプリケーションズ主催の「COMPANY Forum2016」で、「The Future of intelligence(知性の未来)」と題してテクノロジーの発展と人類の未来について語った。

指数関数的に発展するテクノロジーと予測可能な未来

カーツワイル氏は、ムーアの法則などに触れながら情報技術がこの1世紀ほどで指数関数的な発展を遂げており、こうした発展経路を考えると将来どのようなことが起こるのか予測できると指摘した。

Image title「私は1980年代に90年代後半には検索エンジンが広がると予想していました。WWW(ワールドワイドウェブ)は80年代当時1000〜2000の科学者が使っていたものでしたが、90年代後半には世界中で使われるようになった。それだけコンピュータの計算処理能力も向上したということです。」

インターネットの発展に加え、コンピュータの性能が向上し、データ集積だけでなくデータ解析のスピードも指数関数的に上がっており、人間の生活に関わる多くの分野でのイノベーションにつながっているという。

「情報技術の発展で健康や医療に関しても予測が可能となりました。たとえば、DNAシーケンス、ゲノム解析が進み、人間の健康情報を計算するソフトウェアまでできた。ソフトを使えば、遺伝子を組み替えて疾病に対処することができます。心臓発作の患者が普通に歩けるようになることも可能になったわけです。こうしたイノベーションはこのわずか10年で起こったことです。われわれの健康寿命も飛躍的に伸びることが予想できます。」

このほか2020年には3Dプリンターが広く普及し宅配便が必要なくなる可能性や2030年にはAR・VRテクノロジーの発展で完全に別空間に移ったという感覚へ操作できるようになる可能性に言及した。

人間の脳がクラウドにつながり、我々は不死身に

カーツワイル氏は講演の最後に人間と人工知能がクラウドでつながる可能性について説明した。
ナノテクノロジーが進むと、血液細胞サイズのデバイス「ナノボット」が人間の体内で機能するという。このナノボットを介して、クラウド上にある大脳新皮質(人工知能)にアクセスし、自分の大脳新皮質を拡張することができるようになるという。

「人類は近い将来第二の脳を持つことになるでしょう。第一の脳が自分の脳だとすると、クラウド上にある非生物的な脳が第二の脳になります。脳がクラウドにつながることでバックアップもできるようになります。」

Image title注目は1800年以降 100年ごと30歳ずつの寿命が延びているのがわかる。

カーツワイル氏は、テクノロジーの発展が人間の寿命を延ばし、知性を拡張する未来は近いとし「このような未来はあと12年ほどでやってくるでしょう。みなさんもあと10〜15年ほどがんばって生きれば不死身になれるかもしれません」と締めくくった。

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