ライフスタイル・働き方の選択肢を増やす方法

2017.2.14

新しい知識・スキルは働き方の選択肢を増やす。「学び」と「テクノロジー」が融合し、写真や動画の撮影・編集からカンフー、量子力学まで、好きなときに好きなことを学べる時代に。

議論される働き方改革

いま「働き方」が国を挙げた議論になっている。
内閣府は「働き方改革実現会議」を発足させ、「働き方改革」という言葉が各メディアで頻繁に登場するようになった。
2016年のクリスマスイブには『NHKスペシャル 私のこれから #長時間労働』と題された番組が放送されたほどだ。

『CATALYST』ではテクノロジーの進化を背景に、個人の働き方をどのように変化させることができるのかに注目し、独自の視点で「次代の働き方」を模索している。
今回は、激動する時代において働き方の選択肢を増やすための知識・スキル習得の新潮流についてお伝えしたい。

デジタルテクノロジーで進化する「学習」

現状を打破し「働き方」を変えようと思ったとき、新しい知識・スキルを習得することが1つの手段となる。
知識・スキルを習得することで、転職や独立という選択肢が増えるからだ。

問題は、知識・スキルの習得をいかに効率良く達成するのかということ。
これまで何かを学ぶというときは、決まった時間に決まった教室に行き、先生が黒板・ホワイトボードに書くことを一生懸命ノートに写す、というような作業を行っていたはず。


しかしテクノロジーの進化とともに勉強・学習を取り巻く環境は大きく変わっており、教室に行って先生の書くことノートに写すというスタイルは時代遅れになりつつある。

次代の勉強・学習は、オンライン学習プラットフォームを利用して好きなときに好きな場所で好きなことを自分のペースで学ぶというスタイルだ。
学べることは、写真撮影、動画編集、ギター演奏、作曲などから数学、物理学、社会科学などアカデミックな内容、そして最近話題の機械学習やディープラーニングまでさまざま。

学習とテクノロジーが融合したことで、時間や場所など学習における多くの制約がなくなり、学びの楽しさを味わいながら効率良く新しい知識を吸収できる。

これは「EdTech(EducationとTechnologyをかけ合わせた造語)」とも呼ばれ少し前から話題になっている分野なので、知っているひとも多いはず。

しかし、実際に利用しているひとはまだまだ少ないのではないだろうか。

今回は、筆者が実際に利用したことのあるオンライン学習プラットフォームを参考にしながら、新しいことを学びたいと思っている読者に役立つ情報を紹介したい。

「学び×テクノロジー」のパイオニア、カーンアカデミー

ビッグデータや人工知能テクノロジーへのアクセスが比較的容易になったいま、これらのテクノロジーを理解・活用したいと考えるひとは多いだろう。

こうした新しいテクノロジーの原理を理解するには、基礎となっている数学を理解することが重要となるのだが、「私は文系だから」「数学は昔から苦手」とメンタルブロックを持つひとが多いのも事実。

そのような数学アレルギーを持つひとにおすすめなのが、オンライン学習プラットフォームのパイオニア「カーン・アカデミー(Khan Academy)」だ。

カーン・アカデミーは2006年にサルマン・カーン氏によって設立された教育系非営利団体。YouTubeで主にカーン氏自ら製作した短時間(5〜10分ほど)の講座を配信しており、誰でも視聴が可能。

講座は数学がメインで、小学校から大学レベルまで数学に関するトピックをほとんど網羅している。
そのほかにも、ビジネス、科学、コンピューターサイエンスなどさまざまなトピックを学習できる。

筆者の視点から見たカーン・アカデミーの最大の特徴は「ビジュアルを駆使した明快な教え方で、抽象的な数学の世界をとても分かりやすく説明してくれること」だ。
「なぜそうなるのか」というところをとことん噛み砕いて説明してくれるので、理解が進み数学が楽しくなってくる。

もしビッグデータ解析や機械学習、ディープラーニングを学びたい場合、「統計」や「線形代数(ベクトルや行列)」「微分・積分」などの数学的前提知識が必要になるが、カーン・アカデミーではこれらすべてを学ぶことができる。

講座は英語だが、字幕翻訳を使って学習できる。
Google翻訳に見るように、翻訳技術の進化は目覚ましく、有効活用すれば英語は学習の妨げにはならないはずだ。

カーン・アカデミーの詳細について詳しく知りたい読者にはこちらが参考になるだろう。

サルマン・カーン著『世界はひとつの教室 「学び×テクノロジー」が起こすイノベーション』

写真撮影、動画編集からカンフー、量子力学、ドローンの作り方まで

オンライン学習プラットフォームは、カーン・アカデミーだけではない。有料、無料を問わず世界にはさまざまなものがある。

写真や動画の撮影・編集などクリエイティブ関連の知識・スキルの習得を目指すひとは、Lynda.comPluralsiteUdemyを覗いてみるとよいだろう。

好奇心をかきたてる講座が非常に多いことに気付くはずだ。

写真・動画撮影の技法、PhotoshopやPremierProなど編集ソフトウェアの使い方のほか、いま話題のVRコンテンツ製作や3DCG製作など一貫して学べる講座が豊富に揃っている。
カーン・アカデミーのように無料ではないが、1講座2000〜3000円、1カ月900円などかなり手頃な価格で受講できる。

Lynda.comやUdemyなど日本語版があるプラットフォームもあるが、現時点の日本語版ではコース数は限られる。
本家の英語版には膨大な数の講座が揃っているので、英語の勉強も兼ねて挑戦してみてはいかがだろうか。

Udemyに関しては、学習するだけでなく、だれもが講師になって自分の得意なことを教えることができる制度を採用している。このため、講座の種類はプログラミング、マーケティング、サイバーセキュリティ、ヨガ、ギター演奏、栄養学、柔術、カンフー、ドローンの作り方などさまざまだ。

人気講座を製作し月に数十万〜数百万円稼ぐ講師もいるという。自分の得意なことを世界中に教える、これも1つの新しい働き方といえるだろう。

このほか、オンラインで世界中の大学の講座を受講できるCouseraedXMIT OpenCouseWare(マサチューセッツ工科大学がYouTubeで配信している講義動画)などもあり、時間や場所の制約を受けず好奇心の赴くまま何でも学べる時代になっている。

ライフスタイル・働き方の選択肢を増やすために、オンライン学習プラットフォームを使って、今日からさっそく新しいことを学び始めてみてはいかがだろうか。

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